大洗原子力夏の学校

東北大学金属材料研究所附属量子エネルギー材料科学国際研究センターでは、全国の大学生、大学院生、初級技術者を対象とした「大洗原子力夏の学校」を開催します。
この夏の学校では、放射線測定など基礎的技術の習得から、透過型電子顕微鏡、3次元アトムプローブなどの最新の実験手法を学ぶことが出来ます。
趣旨説明
東京電力福島第一原子力発電所(1F)事故の廃止措置は今後30-40年続くと予想されており、継続的な対応には人材育成が欠かせません。本実習では、大学生、大学院生、初級技術者を対象に、原子力に係る廃止措置や安全性向上を課題とした夏の学校を実施します。
本実習では、1Fの現在の状況及び廃止措置について分かりやすく解説します。また、研究および事業の最前線で活躍している研究者から、放射線測定など基礎的技術をはじめ、透過型電子顕微鏡、3次元アトムプローブなどの最新の実験手法まで幅広く学ぶことが出来ます。
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「平成27年度大洗原子力夏の学校」集合写真 |
本実習が行われる茨城県大洗地区には、三つの特徴ある研究用原子炉(材料試験炉「JMTR」、高速実験炉「常陽」、高温工学試験研究炉「HTTR」)があり、それに付随して大型のホットラボが設置されています。これらの環境を利用した本格的な実習が体験できます。また、日本原子力発電株式会社東海総合研修センターを用いて原子炉シミュレータ体験、ポンプ、弁など訓練用系統の実設備運転体験を実施します。原子力分野の方はもちろんですが、原子力分野以外の方でもご興味をお持ちの方の参加を歓迎します。放射線管理区域内実習など、他では出来ない貴重な体験が出来るプログラムになっています。また、本実習では一週間の期間に、参加した全国の仲間の間にコミュニケーションが生まれるのも大きな魅力です。皆様のご参加をお待ちしています。(尚、実習内容は都合により変更される場合があります。)
主催 | 東北大学金属材料研究所附属量子エネルギー材料科学国際研究センター |
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共催 | 日本原子力研究開発機構大洗研究開発センター、日本核燃料開発株式会社、日本原子力発電株式会社 |
後援 | 東海村、大洗町 |
期間 | 平成28年8月1日(月) 9:00 〜 8月5日(金)17:00 |
場所 | 東北大学
金属材料研究所附属 量子エネルギー材料科学国際研究センター
茨城県東茨城郡大洗町成田町2145-2 |
申し込み方法 | 申込書(エクセルファイル)の送付、または、当サイトの申し込みフォーム |
募集人数 | 30名 定員を越えた場合は志望理由、希望実習テーマ等などを基に選考いたします。 |
締め切り | 平成28年6月17日(金) ※締めきりました |
参加費 | 無料 旅費:学生の参加者には、東北大学の規定に基づき旅費を支給します。社会人の参加者は原則としては旅費を支給しません。必要な場合はご相談下さい。 |
備考 | 今年度より、社会人の方のみ、部分受講を認めます。詳しくは参加申し込みのページを参照下さい。
尚、本「大洗原子力夏の学校」は経済産業省の「安全性向上原子力人材育成委託事業」の一環として実施されます。 |
お問合せ
住所:〒311-1313
茨城県東茨城郡大洗町成田町2145-2東北大学金属材料研究所
附属量子エネルギー材料科学国際研究センター 事務局
TEL:029-267-3181 / FAX:029-267-4947
E-mail:oarai-ss@imr.tohoku.ac.jp
−平成28年度大洗原子力夏の学校プログラム(暫定版)−
8月1日(月)
施設見学(高速実験炉「常陽」、高温工学試験研究炉(HTTR))
共通基礎講習
(「エネルギー事情と原子力」、「福島第一原子力発電所の廃止措置の現状」)
8月2日(火)
共通基礎講習(「放射性廃棄物の処理と処分の現状と計画」、
「福島第一原子力発電所事故に関する放射線防護上の課題と提言」)
テーマ別実務教育
6班に分かれて下記のテーマを実習
A班:核燃料物質を用いた模擬炉内損傷燃料試料作製実験(担当:NFD)
B班:原子力施設の廃止措置実習(担当:原子力機構)
C班:金属材料の照射試験技術および照射脆化の評価(担当:東北大)
D班:原子力材料の強度特性と組織の相関評(担当:原子力機構)
E班:核燃料・アクチノイド関連物質の合成と精密評価(担当:東北大)
F班:原子炉施設の安全に関するオンサイトトレーニング(担当:原子力機構)
8月3日(水)
テーマ別実務教育続き
8月4日(木)
テーマ別実務教育続き
8月5日(金)
日本原電見学と実習
東海発電所概要説明・見学
東海総合研修センターにシミュレータと保守関係実習
[テーマ別実務教育]
1.廃止措置関連
1−1.核燃料物質を用いた模擬炉内損傷燃料(デブリ)試料作製実験(注1)
種類 / 核燃料取り扱い作業 機関・施設 / NFDウラン・燃料研究棟

模擬デブリSEM観察
1−2.原子炉施設の廃止措置実習(注2)
種類 / コールド作業 機関・施設 / JAEA・DCA、廃棄物管理施設等

廃止措置実習
2.安全性向上関連
2−1.金属材料の照射試験技術および照射脆化の評価(注1)
種類 / RI作業 機関・施設 / 東北大・研究棟、ホットラボ棟

透過電子顕微鏡実習
2−2. 原子力材料の強度特性と組織の相関評価(注2)
種類 / コールド作業 機関・施設 / JAEA・照射材料試験施設等

原子炉材料の強度特性実習
2−3.核燃料・アクチノイド関連物質の合成と精密評価(注1)
種類 / 核燃料取り扱い作業・RI作業 機関・施設 / 東北大・アクチノイド棟

アーク溶解炉実習
2−4.原子炉施設の安全に関するオンサイトトレーニング(注2)
種類 / コールド作業 機関・施設 / JAEA・JMTR、HTTR、常陽等

原子炉施設の安全性実習
注1 1−1、2−1、2−3では、所属の機関で放射線作業従事者登録を済ませていることが必要
注2 1−2、2−2、2−4では、共通実習として個人線量測定や環境試料の分析等の実習を実施 し、放射線管理に関する基礎知識を身につける。
「平成28年度大洗原子力夏の学校」の募集は締め切りました。
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